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幸区の歴史を感じる散策!「幸区記念碑めぐり」

2024.02.04

2024年、川崎市が市制100周年を迎えます。
100年前のこの地域は、どのような様子だったのでしょうか。
また、人々は、どのような暮らしをしていたのでしょう。
まったく想像がつきませんが、おだやかな暮らしがあったならうれしいです。

そして、幸区は、2022年に区制50周年を迎えました。
今回はその歴史に思いをはせながら、今も残る幸区内の記念碑をご紹介したいと思います。

梅林の名所あり

一年の間で、もっとも寒さが厳しくなるころ、見る人を温かい気持ちにしてくれるのが、梅の花ではないでしょうか。

春の訪れを告げてくれるような可憐な花です。

そんな梅の名所が幸区にはあります。
御幸公園の梅林です。
こちらの梅林では、現在でも名所として、梅の季節にイベントが開かれています。

明治の時代には、その美しさを天皇陛下がご覧になられたということで、記念碑が残されています。
そして、お通りになった道にも、記念碑が建てられているのです。
当時の住民の方々のよろこびが伝わってくるようです。
見晴らしの良い川沿いの道、どのようなご様子でお通りになったのでしょうか。

工業の発展とともに

川崎市といえば、「工業の街」というイメージをもつ方もいらっしゃるのではないでしょうか。
最近では、川崎市の臨海部に広がる工業地帯の夜景をめぐるツアーや、その夜景を写真に撮ることなどが人気を集めているようです。

川崎駅から多摩川方面へ向かったエリアにある「川崎市産業振興会館」の前には、そのようにして発展してきたこの地のあゆみを教えてくれるプレートが建っています。

内容を読んでみると、このプレートのあるこの場所に、かつて明治製糖川崎工場があったのだそうです。
実は、ここから多摩川に向かってさらに進んだところに、旧明治製糖のレンガ造りの護岸壁が今も残っていると知り、行ってみたのですが、そのときは河川工事中で、見ることができませんでした。

水が豊富で、原料や製品の輸送に適しており、重要な都市にも近いことから、続々と工場が建設され、この地が発展していったことがよくわかりました。

川崎市水道発祥の地

幸図書館の外、ちょっとした休憩にも気持ちのよさそうな木陰に、その記念碑はありました。
「川崎市水道発祥地之碑」です。

「水道の発祥がこちら…」
「え?本当に?」

勘違いしておりました。
「水道」の発祥ではなく、川崎市内で初の近代水道の発祥の地でした。

そうであっても、それはすばらしいことで、それまで飲み水に苦労していたという、この地の方々の暮らしを大きく変えたことでしょう。

現在でも、災害時などにもっとも大事なことのひとつは水の確保であり、なくてはならないものが水です。
安心して飲める水の供給は、暮らしの質を一気に高めたのではないでしょうか。

次の時代への思い

今回、幸区内のごく一部ではありますが、記念碑を見学してきました。
普段から通っていたはずの道に、そっと建つ記念碑もあり、驚きも多くありました。

あらためてかつての住民の方々に思いを寄せ、これからの世代の豊かな暮らしを願う、そんな気持ちになりました。

縁があって暮らすことになったこの土地の歴史やあゆみに触れ、これからもこの街並みを大切にしていきたいと強く思いました。


エリア情報

明治天皇御幸之蹟碑・川崎市水道発祥地之碑・川崎市産業振興会館

住所:神奈川県川崎市幸区幸町2-632・神奈川県川崎市幸区戸手本町1-12-2・神奈川県川崎市幸区堀川町66-20
アクセス:JR東海道線、JR京浜東北線、JR南武線「川崎」駅から徒歩約10分
     JR南武線「矢向」駅から徒歩約18分