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都会の喧騒をはなれて雑木林散策!「東寺尾ふれあいの樹林」

2022.01.15

交通の便もよく、近所にスーパーが何件もある街の生活は便利ですが、ときには木漏れ日の中で自然散策をしたくなりませんか?

鶴見区と神奈川区の境目近くにある「東寺尾ふれあいの樹林」は、鶴見にいながらそんな願いを叶えてくれる貴重な場所。新鮮な空気を吸いながら、手入れの行き届いた雑木林を歩いていると、心も体もリフレッシュできます!

クヌギやコナラのご先祖は常緑樹

私が訪れたのは12月も半ば。紅葉シーズンも終わりの頃ですが、真っ赤な葉っぱが空に映えた美しい景色が楽しめました。ほとんどの樹木が葉を落としていましたが、まだまだがんばっている木があります!

紅葉の季節はとっくに終わったのに、茶色くなった葉が木に残っているのを見たことがありませんか?それはおそらくクヌギやコナラ、カシワなどでしょう。

クヌギやコナラがなかなか葉を落とさないのには理由があります。
落葉樹が葉を落とすときは、「離層」という組織を葉の根もとに作って葉を切り離します。ところが常緑樹から落葉樹に進化したクヌギやコナラなどブナ科の樹木には、この離層が完全に形成されないため、葉が落ちにくいそうです。
私は常々、真冬になってもしぶとく残っている枯れ葉を見て、「根性あるなあ」と感心していたのですが、ご先祖が常緑樹でその性質が残っていたからなのですね。

ちなみに落葉樹は芽吹きの透明感のある葉っぱもかわいいし、紅葉も美しいのですが、葉が落ちた後の冬枯れの樹形にも魅力があるので、ぜひ注目してください!

都会の喧騒を離れてほっとひと息

「東寺尾ふれあいの樹林」は敷地そのものは広いのですが、入れる地域が限られているので、ゆっくり散策しても15分ほど。小さいお子さんやお年寄りでも気軽に散策が楽しめます。

鮮やかな紅葉を眺めたり、サクサク音をたてて落ち葉を踏みしめたり、雑木林には季節の移り変わりを五官で感じられる魅力がいっぱい。
あまり知られていないのせいか、訪れるのは犬の散歩をする人くらいなので、静かに散策できるのもこの樹林のいいところ。
ベンチも設置されているので、あたたかい季節になったら、ピクニック気分でランチでもいかがですか?
樹木の向こうに鶴見の街を眺めながら、ほっとひと息。私は自分へのごほうびの時間にします。

散策していると、枯れ葉の中にかわいいどんぐりを発見しました。葉っぱにくるまれてあったかそう。「どんぐりの冬ごもり」と名づけました。小さなお子さんと一緒にどんぐり拾いも楽しそう。

市民農園のある東寺尾一丁目ふれあい公園

こちらは東寺尾ふれあいの樹林に隣接している「東寺尾一丁目ふれあい公園」。なんと市民農園があるのです!
自分で育てた野菜を食べるのが私の夢。これは見すごせません!
年間の使用料を払えば、野菜や草花を栽培できる区画が全部で54か所もあるとのこと。1区画13㎡なので、仕事や家事の合間にする農作業としては、ちょうどいい広さではないでしょうか?
今すぐ申し込みたいところですが、抽選は2年に一度。詳しくは公園の掲示板かホームページをみてくださいね。

トイレの他に手洗い場、作業に使う道具などを保管する倉庫も併設されているので、気軽に作業の途中でも立ち寄れそうですね。
こちらのトイレは市民農園の開園時間は開いているので、雑木林の散策に訪れたときにも利用できます。

次世代まで緑を守る取り組み

ところで、横浜市内には土地の所有者の方のご厚意で市民に開放されている緑地が60か所以上あるのをご存じですか?
おもに、樹林におおわれた2ヘクタール以上の緑地が「市民の森」、市街地にある小規模な緑地を「ふれあいの樹林」として、散策や憩いの場として利用できるようになっています。

鶴見区には「獅子ケ谷市民の森 」「駒岡中郷市民の森 」、そして今回ご紹介した「東寺尾ふれあいの樹林」があります。
次世代まで緑を守るための取り組みの一つである「市民の森・ふれあいの樹林」の制度。都心にいながら自然散策が楽しめるのは、こういう取り組みがあるからなのですね。

「東寺尾ふれあいの樹林」の近くには「せせらぎ緑道」という長い緑道があります。緑道と樹林をコースに入れて、自然散策をかねたウォーキングはいかがでしょうか?

エリア情報

東寺尾ふれあいの樹林

住所:横浜市鶴見区東寺尾一丁目
アクセス:JR京浜東北線、鶴見線、鶴見駅西口 川崎鶴見臨港バス 鶴01系統「東高校入口」下車徒歩6分