芸術の秋に歴史を学ぼう!川崎駅前の「川崎浮世絵ギャラリー」
川崎駅からすぐの建物に、江戸時代に生まれた浮世絵作品をみることができるギャラリーがあります。
川崎市観光協会会長である斎藤文夫さんが、約50年という半世紀近い時間をかけて、収集してきた浮世絵を展示しているのが「川崎浮世絵ギャラリー」です。
ギャラリーでは、川崎の地を描いた浮世絵のほか、希少性の高い作品もみることができます。
地域の人々だけでなく、市外または外国旅行者などからも注目されている川崎区屈指の文化発信の施設です。
川崎浮世絵ギャラリーって?
「川崎浮世絵ギャラリー」では、惜しまれて休館した東海道川崎宿がテーマの資料館「公益社団法人川崎・砂子の里資料館」から市が無償貸与された作品を展示しています。
有名な作品から川崎ゆかりの浮世絵を含めて、その所蔵数はなんと約4,000点!
ギャラリーの観覧料は一般500円、高校生以下は無料と手頃な価格帯です。江戸時代、多くの庶民に愛された浮世絵は、大人から子どもまで一緒に楽しめます。
現在開催中!「歌川広重行書・隷書東海道」展
約1ヵ月ごとにテーマが変わり、所蔵数の中からイベントの趣旨に合った作品が展示されます。
現在開催中のイベントは、東海道の名所絵「東海道五十三次」で知られる江戸時代を代表する浮世絵師の歌川広重の展示。
東海道シリーズの中から「行書東海道」「隷書東海道」の2つを紹介しています。
会期は前期と後期に分かれていて、前期は2022年8月27日(土)〜10月2日(日)、後期は2022年10月8日(土)〜11月13日(日)を予定。
今期イベントの目玉は、特別公開として2代歌川広重が描いた「江戸名所図会 梅屋敷・川崎平間村平間寺・千駄ヶ谷」の版木展示です。
本来、版木の現存は難しく、役目を終えると別の絵のために再利用されるため、とても貴重な資料になるんだそうです。
住んでいる街の浮世絵や版木というのは、とても不思議です。
絵の知識がなくても、知っている街がテーマというだけで興味が湧き、浮世絵が身近に感じられました。
あの有名な葛飾北斎の代表作も!
イベントごとの作品だけでなく、館内にはいたるところに浮世絵作品や技法などの掲示があります。
大判のタペストリーから液晶モニターへの投影、行燈の装飾など、額縁に飾られたものだけでなく、動きのある浮世絵までさまざまな形式で楽しめます。
また、浮世絵についての知識がなくても、作品完成までの手順や方法など、老若男女誰がみても理解できるための掲示もあるので飽きることがありません!
ギャラリー前の廊下では、日本人なら一度は目にしたことがある葛飾北斎の「神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)」をもとに、摺りの順序の説明が掲示されているゾーンもあります。
作品だけなく、制作の過程を知ることができるのも浮世絵に特化した「川崎浮世絵ギャラリー」ならでは。
完成された作品のみでは知られざる、浮世絵に代表される伝統木版画の彫と摺の技術についても学べます。
もちろん、葛飾北斎の代表作「富嶽三十六景」から荒波と富士山が特徴的な「神奈川沖浪裏」と、赤富士を描いた「凱風快晴」もお目にかかれます。
浮世絵を通じて地元の魅力を再発見!
江戸庶民が愛した大衆アート浮世絵。
国内外問わず愛される作品には、必ず魅力があります。
東海道川崎宿として栄えた川崎の昔の姿を、浮世絵で学ぶ絶好のチャンス!
今年の秋は、お子さんと一緒に足を運んでみてはいかがでしょうか?
※館内一部のみ写真撮影は可能ということで撮影しております。
エリア情報
川崎浮世絵ギャラリー
住所:神奈川県川崎市川崎区駅前本町12-1 川崎駅前タワー・リバーク3階
アクセス:JR京浜東北線・東海道線・南武線 川崎駅北口東より徒歩約2分
TEL:044-280-9511
営業時間:11:00~18:30
定休日:月曜日
※都合により、営業時間が記載と異なる場合がございます。
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