「川崎」駅前でご利益を!宝の数々が残る寺院「教安寺(きょうあんじ)」

江戸時代に鋳造された「梵鐘」や、江戸時代に「生き仏」と崇められた徳本上人の「六字名号碑(ろくじみょうごうひ)」が有名な寺院。
人々が行き交う駅前に存在する心安らぐスポットです。
都会の喧騒を忘れて、川崎の歴史に触れられるお寺をご紹介いたします。
浄土宗の寺院「教安寺」へ
にぎやかな繁華街の川崎区小川町の一角にある「教安寺」。
川崎のランドマークのようなエンターテイメント街「ラチッタデッラ」の裏側にたたずんでいます。
「こんな場所にお寺があるの?」という不思議なところにあり、興味がそそられました。
山門を見るだけでもわかる立派なお寺で、古い木造の建築と手入れの行き届いた空間が広がり、神秘的な空気感をまとっています。
1553年(天文22年)に創設され、阿弥陀三尊立像をご本尊とする浄土宗の寺院。
「教安寺」の歴史と建立については、案内板に詳しく記されていました。
「生き仏様」とは?
案内板を読み、まず気になったのが江戸時代中期の浄土宗の高僧である徳本上人(とくほんしょうにん)による「六字名号碑」の石碑。
阿弥陀如来への信仰を表す「南無阿弥陀仏」の六字が、独特の字体で刻まれています。
徳本上人は、江戸時代に「生き仏」として崇められており、念仏を唱えれば極楽浄土にいけると全国各地へ説いたことから、当時の民衆から絶大な人気だったそうです。
そのような人物の教えを残した石碑が、川崎宿民により「教安寺」に建てられたといいます。
かつての川崎に住む人々も念仏を唱えて、極楽浄土を求めたのかもしれないですね。
江戸時代の「梵鐘」?
江戸時代に鋳造された「梵鐘」は、「六字名号碑」の石碑のすぐそばにあるのでセットでお目にかかれます。
現在川崎市内には、江戸時代に鋳造された「梵鐘」が3つ残っているそうですが、その中の一つが「教安寺」だそうです。
多くの「梵鐘」は戦時中に武器の材料として集められ溶かして、資源にされたそうですが、「教安寺」のものは市役所に保管されたことや、空襲などでインフラが止まった時に備えて、「梵鐘」をサイレンとしての使用目的としたことから残されたという歴史があります。
さまざまな逆境から生き残った、貴重な「梵鐘」。
その姿が伝える悲痛な歴史と後世への希望が、川崎住民を支え続けてくれていると感じました。
富士にまつわる「石灯籠」?
本堂を参拝後、最後に山門前左側にたたずむ「石灯籠」を眺めます。
川崎宿の堀の内村出身である富士講の有力な先達・西川満翁が組織した「タテカワ講」によって、1840年(天保11年)に建立されたもののようです。
江戸時代後期に、関東一円に爆発的に広がった「富士講(富士山に弥勒の浄土を求めた新興の庶民信仰)の信者によって、宿内安全や天下泰平を祈願して創られたのだとか。
かつての富士登山のとき、神社の灯籠の前で安全祈願してから出発したという言い伝えから、その慣わしの素晴らしさをふるさとに残してくれたのかもしれませんね。
「教安寺」を訪れると、川崎に住むだけでは見えてこなかった川崎の歴史を知ることができました。
見どころたっぷりなお寺なので近くにお越しの際は、ぜひ参拝してみてください!
エリア情報
教安寺
住所:神奈川県川崎市川崎区小川町6-2
アクセス:JR東海道線・京浜東北線・南武線「川崎」駅東口より徒歩約5分
TEL:044-222-4946

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