最近、アウトドアブームですよね。キャンプやサイクリング、フィッシングなど、どれもみんな楽しそうです。

なかでも近年は、高尾山や大山のような首都圏近郊の山登りが流行りで、多くの人が訪れています。「私も山を登ってみたい」などと思ったのですが、今の私には登山を楽しむほどの体力はありません。どうしたらよいものかと悩んでいた時、山好きの友達が「鶴見区内に山登りの練習に最適なコースがあるよ」と教えてくれました

「三ツ池公園　森の散策コース」です。三ツ池公園には数回訪れたことがあるのですが、「山登りの練習ができるほどのキツイコースなんてあったかしら？」と、半信半疑の私は、さっそくその友人と一緒に歩いてきました。

今回はそんな「三ツ池公園　森の散策コース」をご紹介します。

壁のような坂道

まずは、テニスコート横の更衣室にあるロッカーに荷物を預けます。ちなみに、園内のロッカーはどれも無料で使えますが、使用開始時に500円玉を入れなければならないのであらかじめ500円玉を用意してください。

それでは、さっそくスタートします。写真では少し伝わりづらいのですが、いきなり、すごい斜度の坂道が目の前にあらわれてきました。これは、そうとう足腰が鍛えられそうです。100ｍほどはあるでしょうか。運動不足ぎみの私にはこの坂道が壁のように見えます。

デコボコばかりの道

坂道の上まで着くと、そこからは不整地、つまり補装された道路ではなくデコボコがある道が続きます。このデコボコ道、実際に歩いてみると意外と疲れることが分かります。

以前、オリンピック金メダリストの高橋尚子さんが「デコボコのある不整地を歩くと、足の筋力が鍛えられの効果が鍛えられ、バランス能力も向上する」という発言をした記事をツイッターで見たことがあります。

なるほど、実際にデコボコ道を歩くと足元が不安定になり足腰が鍛えられるのですね。そのせいか、補装されている道よりも足が疲れる感じがします。「これが山登りをするための練習なのね。憧れの登山に向けて頑張らなくては！」と鼓舞しながら前に進んでいきました。

ちょっとしたお休み処

しばらくすると右手に小さな公園を発見しました。なんと、ここには水道やベンチがあります！

久しぶりに運動して疲れている私には、うれしいお休み処です。ここでちょっと一休み。公園の水道で水分補給をして周囲の自然を眺めてみると、マイナスイオンを浴びた体が喜んでいるのが分かります。なんとなく空気もおいしくて、うれしくなりました。

プチ発見

さて、ほどよく休んだところで練習を再開しました。再開するとすぐ左手に三ツ池公園名物ジャンボ滑り台があります。いつも池周辺を散策している時に見かけるジャンボ滑り台。「普段は下から覗いているので気づかなかったけど、滑り台のスタート地点はこんなに高いところにあるのね、」いつもとは違うルートを歩くと思わぬプチ発見ができ、ちょっと楽しくなりました。

トレイルランナーが愛するコース

ところでこのコース、結構ランナーさんを見かけます。それもそのはず、ここは2018年の（※1）ハセツネCUPで優勝した三浦裕一選手が、日頃の（※2）トレイルランニング練習で使用しているコースだそうです。恐るべき「三ツ池公園　森の散策コース」遠くの山に行かなくてもこんな都会でトレイルランニングの練習ができるなんて、驚きです。

（※1）ハセツネCUPとは、正式名称を「日本山岳耐久レース～長谷川恒男CUP」といい日本有数のトレイルランニング大会のこと。

（※2）トレイルランニングとは、陸上競技の一種で山を走るスポーツのこと。

眺望がすばらしい展望広場

しばらく行くと、前方が開けてきました。「展望広場」です。ここからは川崎の高層ビル群が良く見えます。案内板を見ると、東京タワーやスカイツリーも見えるとのことでした。頑張って上まで歩くと、こんなに素晴らしいご褒美があるのですね。

思い思いの使い方

登山練習はまだまだ続きます。坂道を下り「水の広場」を横切ると、今回のコースでもっとも長い坂道に遭遇しました。

登り切れるかしら？などと思っていると、なんと近所の高校生がこの道を使ってダッシュ練習を行っているではないですか！ビックリ！みんな、足腰を鍛えるためにこの散策コースを利用しているのですね。

感心しながら坂を上ると今度は「丘の上の広場」が見えてきました。ここではよく楽器の練習が行われているらしく、今日はサックスの音色が聞こえてきました。みんな思い思いの使い方でこのコースを利用しているのですね。

全長1.9キロのコース

「丘の上の広場」を右折し坂道を下ると、突き当りには「コリア庭園」があります。ここまでくれば、ゴールまであと少し。「下の池」とテニスコートとの間を通り過ぎるとゴールの更衣室に到着しました。

あ～疲れた。良く頑張ったな。自分で自分をほめてあげたいです。友人に聞くとこのコースの全長は1.9キロもあるそうです。「起伏が激しくデコボコ道で距離が長いこの散策コースは、山登りの練習に最適だな。よし！今後はこのコースを使って山登りのために足腰を鍛えるぞ！」と決心した私でした。

結構ハードなルートですが、足腰を鍛えるためにはうってつけのコースだと思いました。日頃の運動不足を解消したい、山登りのために足腰を鍛えたいと思っている方はぜひともいらしてくださいね。